モバイルファーストインデックス(MFI)のGoogle公式情報と、不安な方のための事前準備と対応手順(仮)

  • 2016-11-07 (月) 19:10

色々まとまってきたので例によって後出し記事。先日このブログで書いたモバイルファーストインデックスについて、Googleの公式ブログや中の人のTwitterでのやりとりなど、公式またはそれに相当する情報も出てきています。

現時点(2016/11/7時点)で出ている公式情報とそれに付随した情報まとめ

色々ありますが空気を読みつつ抜粋します。

公式ブログ

それ以外

このあたり自分なりに要約すると

  • SEOにおけるデスクトップ版ページとモバイル版ページの立ち位置が逆転する
  • とても重要な変更なのでGoogleも慎重にやる、時期は未定でもう少しかかりそう
  • RWDのサイトは今回の変更においては(サイトの実装上の心配事が少ないという意味では)勝ち組と言ってもよさそう(個人的な解釈)
  • デスクトップ版とモバイル版で掲載内容に大きな乖離がないサイトではあれこれ考える必要はない
  • canonicalやalternateなどについてはMFIへの移行のためだけに手間のかかる変更はしなくていいように配慮してくれていそう
  • AMPも特に気にせず今まで通りでいい
  • 構造化マークアップはモバイル版でもしっかり対応したほうが良い
  • 細かい部分はそんな心配しなくてもいい、だいたい上手いことやってくれるらしい
  • ナビゲーションは補助的なものや共通メニューなどが省略されてても大きな影響はないが、クローラビリティには多少の影響あるかも
  • モバイル版ページ特有の課題(コンテンツやリンクの標準折りたたみ、コンテンツの品質など)はまだ解消すべきことがあったり検討中ステータスだったりするが、デスクトップ版のように「デフォルト非表示なら重要度下げる」には単純にはならないようだ
  • モバイル版で「掲載されていない=割愛されている」コンテンツやリンクの評価はさすがに低くなる

概ねこういう感じでしょうか。まぁとりわけ大きく当初の想定から外れたことはなさそうですし色々悩ましいと思われる部分についてはGoogleも悩んでるっぽいニュアンスを感じたのでそれは安心しました。時期は個人的にはもっと早いかなと思ってましたがさすがに慎重とのこと。

モバイルファーストインデックスに向けた事前準備(仮)と対応手順(仮)

まだ未知数なことが多くぶっちゃけ何も責任取れないので免責として(仮)つけておきました。

最終的にはフタ空けてみないとという側面もありそうですが、ただ待ってるというのもセンスなさそうなので、あくまで今回は「正しい対応方法」じゃなくて個人的な好みとして「不安ならとりあえずこういうことやっておくと良いんじゃないですかね」と思うことを色々まとめておきます。

どのみち、前段で書いたとおりRWDのサイトやもともとPCとモバイルで特に掲載内容に差がない場合についてはあれこれ気にしても仕方ない気がしますので、今回は

  • デスクトップ版とモバイル版を別バージョンとして公開している
  • SEOはセオリー通りデスクトップ版主体の最適化をやっている
  • モバイル版はUIやユーザビリティ重視の設計でデスクトップ版に比べて情報をコンパクトにしている
  • モバイル主体にするよと言われてヒヤヒヤしている

という方向けです。ブロガーさんや小規模サイトにはあまり参考にならないかと。

さて、個人的にはですが、こういう判断に困るとき、まず最初にやるべきは未知との格闘ではなく「やったほうが良いと分かっていること」と「SEO文脈外でもやっておいたほうが良さそう+SEOにも都合良さそう」ということから取り組む派です。

そのあとに「まだどうなるか分からないけど想定レベルで対応・準備しておくべきこと」でしょうか。

やったほうが良い&とりあえずやっておいて良さそう

  1. テンプレート内の要素を一旦洗い出して、PC版とモバイル版の要素リストを作成
  2. 改めてそれぞれ見直して、UX上、SEO上追加・削除したほうが良い要素がないかを再検討(※)
  3. 特殊な事情がない限りはデスクトップ、モバイルともに共通で要素フルバージョンで情報設計とレイアウトしなおし
  4. デザインに起こしてみて、モバイル版についてUXの観点から指標がありそうな要素(テキストが重たい、ナビゲーションが邪魔、画像多すぎ、など)をリストアップ
  5. SEOの観点で情報として落とせないもの、最悪落としても構わないものなどを分類し、優先度をつける
  6. トピックとして重要なものは表示方法を工夫して標準表示、限界があるものは折りたたみで標準非表示、重要度低く掲載もUI上厳しいものについては割愛、などとして対応を決めるが割愛についてはイレギュラーとしておく(基本はデスクトップ、モバイルで要素が共通としておきたい)
  7. 実装して、ユーザーテストしたり従来デザインなどとABテストなどしておいて、KPIが悪くならないか良くなるのであればその時点で両バージョン要素共通のテンプレートに差し替えておく(ここまでで、「デスクトップ版とモバイル版でほとんど乖離がないサイト」になる
  8. 上記実装に合わせてデスクトップ版、モバイル版ともにできるだけ共通の構造化マークアップを実装しておく

※MFI関係なく「従来のデスクトップ主体のインデックスの中で考えればそうしたほうがSEO上良いね」みたいな判断ができる人がいる前提

この辺が、とりあえずやっておいたら良いのではないでしょうか、というやつですね。面倒くさいですが得られるものがあるサイトも多い気がします。

テンプレートの要素の共通化については、モバイル版サイトとデスクトップ版サイトをほぼ別プロジェクトとして運用しているサービスなどは意図せずバラバラになりがちであとあと「あれなんでこれモバイルで掲載されてないの?」みたいなのが起こりやすいので、これを機にやってみても良いのかなと思います。管理も運用も考えることが減ることは減るはずです。

MFI対応に向けてデスクトップ版とモバイル版でテンプレート毎に要素の乖離がどれくらいあるかをまとめたリスト

↑せっかくやるなら見出し要素から補助的なテキスト情報から小さなリンクや機能まで細かく洗ったらいいんじゃないでしょうかね。全テンプレートで。

実際まだ良くわからなくてどうするか迷うところ

その上で、しかしこの辺はどうなんだろう?ということが残っています。

  • 格納されているリンクやコンテンツは実際どこまで評価されるか問題
  • コンテンツ品質の評価問題(激長なコンテンツなどMFI以降も引き続き評価されるか?など)
  • 広告レイアウト問題
  • イレギュラーな仕様のサイトでのクローラビリティどうなるの問題
  • アプリのインストール誘導などのモバイル特有要素がどう扱われるか問題

たとえばこういうのですかね。一部はすでに「おそらく問題ない」「大きな影響はないはず」など回答もありますが、解消すべき課題があるとか検討中とかいうこともいくつか言っていたので、Googleとしてもどう扱っていいか難しいところもあると思います。たとえば無条件での格納OKはスパム温床のもとですし。

SEOにおいては短期間でのABテストはほぼ絶望的に実施不可能なのと、クロールされインデックスに登録され検索結果に反映されるまでの期間もサイトや状況によってまちまちなので、現時点でネガティブな影響を受けそうという想定があるサイトですと出てから色々試すだとちょっと出遅れる気がします。

今回の件については、おそらく具体的な実施時期がアナウンスされると思いますので、不安があることが残っているなら1ヶ月前くらいからテンプレート切り分けてパターン仕込んでおいても良いかもしれないです。

・A:一部コンテンツを隠したテンプレート(標準) B:隠さないテンプレート(テスト)
 → A:95%に対してB:5% など

・A:広告を積極的に上部に掲載(標準) B:広告配置を控えめに変更(テスト)
 → A:90%に対してB:10% など

・A:記事を「続きを読む」で格納(標準) B:記事をデフォルト展開(テスト)
 → A:80%に対してB:20% など

たとえばこんなのがあり得るかなと思いますがテンプレート切り分けてテストするとかが面倒なサイトだとちょっと大変かもしれないですね。(念のためですがセッションでAB振り分けでなく○○カテゴリの記事だけ、みたいにコンテンツで切り分けないとテストにならないです)

あとBのテストタイプで一定量のサンプルデータ(インデックス切り替え前後の順位変動の観測対象)ある程度多くとらないとぶっちゃけ良く分からんねで終わります。実際あまり影響ないなら良く分からんねとなると思います。あとそんな都合よくはっきり差が出る保証もないので半端なテストだと徒労なこともあるかもしれません。

※そもそも今回は「内的要因が焦点で」「ある時点を境にそれなりに大きな影響がありそう」という条件がセットなので↑みたいなのもあり得るかなと思ってますが普段のSEOの実装において毎回こんなことやるかといわれるとやらないです

このへんは運用の都合に合わせて、あくまで「不安だから事前に何かしておきたい」という方は試してみても良いかもしれません。繰り返しですけど、どのみちベストプラクティスはまだ不明なので、「あとあと後悔しないように手広く無難に構えておこう」というスタンスの守りのプランと思って頂ければ。もちろん優先度はこの段落の前の段落に上げたような項目を上げてもらえると。

実際にはもっと事前に具体的に色々見えてくると思います(Googleもまだ現時点で回答できないことがらも多いのでそれも徐々に埋まってくるはず)ので、とにかく今回の件でいうとこういうわけのわからない個人のブログ記事よりもまず先に公式情報見ましょう。

あと全然関係ないですけど「モバイルファースト」という言葉がなんか他の文脈を想像する人も多いと思うので(サービスの設計思想の話として使われることが多い印象)、「モバイル優先インデックス」とか、もっといえば単純に「新しいインデックス」とか日本での呼称を変えてもいい気がしますがまぁそれはどっちでもいいです。


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