自然リンクを狙ってSEOの成果を出せる人は普通にスゴイと思う、という話と将来的なSEO事業の向かう先について

  • 2013-10-21 (月) 12:49

これから会社でやってるSEOブログとかFacebookページの方を頑張っていこうと思っているのでこっちのブログはこんな感じのゆるーい駄文をつらつら書こうと思います。まあ何が言いたいわけでもないんだけど一旦考えていることの整理とかそんな感じで。

人工的なリンク施策に関する環境の変化

人工的なリンク施策自体はご存知の通り成功率は次第に低くなっており、それに伴い市場の需要自体にも徐々に変化が出てきています。最近の動きを見ていると、今後は更にその流れは加速していくものと思われます。

 

ちなみに人工的なリンクが効果がなくなった、とかじゃないんですよね。機械的な評価としては未だに全然加点され得るものなんですが、「ペンギン」等のアルゴリズムによる機械学習の強化や手動ペナルティ対応の強化により、人工リンク依存型のSEOの成功率や維持率が格段に下がっている、という話です。

 

ただし結局リンクでまだ成功できている人達や、依頼者側がそういう方向に(知ってか知らずか)流れる、或いは依存するということがなくならない以上、リンク需要が全くのゼロになることもないとは思っています。需要があればそこに市場が出来るというのが良くも悪くも自然だと思いますので。

 

まあここまでいろんなひとが抱えてきたジレンマとして「推奨されている方法」と「ビジネス上の成果が出る方法」との間に何だかんだかなりのギャップがあるんじゃないの、というところだったと思うのですが(リンクに限らず)、ここにきてそのギャップはだいぶ縮まってきているという確かな実感はありますよね。

 

そう考えると、余計なこと考えなくてよくなってきたという意味では、何となくここから本格的に「良い」とされる方向に変化が出てくるんじゃないかなとか勝手に想像しているところではありますが、もちろんそちらに照準を合わせていくのはそんなに言うほど簡単なことじゃねーんだよ、という心の叫びもあると思います。個人的にはそれを織り込んでも面白いフェーズになってきたなと感じています。

 

コンテンツマーケティングの結果として自然リンクを獲得して成果を上げるということ

何というか自然リンクを獲得するっていうのは、めちゃくちゃ難しいとも言えるし、そんなに難しくないと思っている両側面があります。ブログとかじゃない普通の企業サイトだって、一定以上の品質でコンテンツを展開できれば、「こういう人がこういう経路でこのコンテンツにたどり着いて、一定数はこういう意図のリンクが集まるだろう」程度のことはちゃんと考えればだいたい実現できます。

 

ただこれも「獲得できるリンクの絶対量」で言えばサイトのジャンルとユーザーの属性にある程度依存するものだと思うんです。(それをターゲット拡張してリンク獲りにいけよという理屈も分かるんですけど多少難易度が上がってくるので。)

 

一方で、例えば「難しい」と言えるのは、「自然リンクだけでブラックハットだらけの競合の中でもガッツリ上位に食い込む」というのは現状では至難の業だと思います。言い換えれば「リンクを集められる」ではなく「ビジネス上で十分と言えるだけのリンクを狙って集められる」ということです。難易度でいえば

 

リンクが勝手に集まる < リンクを集められる < ビジネス上十分なリンクを集められる

 

という感じでしょうか。

 

Webライダーの松尾さんが手がけている薬剤師のポータルサイトなんかはコンテンツ✕自然リンク✕ソーシャルというSEOで「薬剤師求人」というリスティング広告のクリック単価数千円のキーワードでついに1位になっていますよね。

 

CPCがアホみたいに高騰している理由に、「ブラックハットが全然上手くいかない、かといってきれいなSEOで戦うのが非現実的、でも検索を捨てることは無理だからとにかくPPCだ」という流れがその高騰を加速させている背景は少なからずあると思います。

 

松尾さんがやってるって聞いたとき、正直最初は「さすがにこのワードで勝負できるか?」とかも思っていたんですが、1年強という期間でこの結果が出てきたということは手放しですごい結果だと思うし、圧巻だなと思います。

 

ただこれを例えば自分達が松尾さんと同じことをやろうかなと思えるか、とか、他のSEO会社も今後こういう路線に走ってくるか、いうと、多分ほとんどやらないし、というよりほとんどが上手く出来ないと思っています(表面的な真似事になっちゃうと思う)。

 

そういう実績・スキルのある人が、案件毎にそれなり以上にコミットメントをすることが出来なければだいたい失敗するからです。

 

※たとえばその辺を上手くやられているなと思うのはアイオイクスさんのインフォグラフィックスとかそういうサービスですね。企業として再現性の高いコンテンツマーケティングの仕組みとしてサービス提供されていると思います。

 

ともかくこういうコンテンツマーケティング的なサービスを低品質化しないで事業として展開するには、実現可能なプレイヤーの希少性✕案件回転率の悪さ、というところから、良く言えばそれは実現できれば圧倒的な差別化要因になるし(Webライダーさんなんかはそれにあたると思います)、悪く言えば事業拡大の効率という意味では決して良くないスキームとなるんじゃないでしょうかね。

 

まあこのへんは異論反論出てくると思いますけど。

 

ということで、自然リンク獲得を中心としたリンクスキーム、その前提となるコンテンツマーケティング、という方針に今後転換していく(できる)企業って、そんなに多くはないと思うんですよね。多分。

 

今後のSEO事業の向かう先

 

ではSEOを生業にする人達が今後どこの部分を強化していくか、というのは各社で色々考えていることが変わってくると思いますが、大まかに分かりやすい内容としては

  • 人工リンク:縮小するか、撤退するか、覚悟決めて突っ切るか
  • コンテンツマーケティング:手が出しにくい(または迂闊に手を出して火傷)
  • 自然リンク獲得:手が出しにくい(または迂闊に手を出して火傷)
  • 戦略立案:↑の2つが実現出来るスキルがない限り大した価値はないと思います

という流れをイメージすると、多分それ以外で出来る事ってそこまで幅広くはないと思っていて、どこか特定の領域で頑張るということになると思います。

 

それでもって、何で海外ではそういうのが普通になってるらしいのに日本だと普通にならないの?というところですが、市場全体がブラックハット市場として成長してきちゃってるからそれ以外を知ってるプレイヤー自体が少ないのと、SEOのニーズ自体もそこに焦点が当たったままここにきちゃっていて後に引けない状況になってる、ていうのが大きな理由としてあるのかなと。

 

言い換えればリンク以外でSEOができる人が少ない、そういうSEOで上手くいった事例があまり出ない、そういうニーズでSEOをアウトソースしようという需要が生まれない、だから結局流通の中心がリンクにかたよる、よって結局リンク以外でSEOコンサルティング出来る人が少ない、まあこういうループにあるので、ということかなと。

 

まあそういう言い訳は置いといて頑張る領域というのは例えば、こんなところかなと。実際にうちでもそういう引き合いもかなり増えていたりしますので。

サイト設計支援

まあ今需要として非常に多いのが、「サイト設計自体がSEOに適さないものだからこれをしっかり基礎からリニューアルしたい」的なところですね。本当は、単に技術的なSEO要件がどうこうというだけの話ではなく、ちゃんと体系的にUXとかIAの考え方を学んだ上で、「適切なユーザーに適切に情報が届けられるサイト」の設計を支援する、というのは意味のあるものだし継続して需要のあるものだと思いますが、そういうのって付け焼き刃でやっても仕方ないですしね。

 

そしてこういう考え方をきちんと学ぶことはSEOにも必ず役に立つと思っています。検索におけるUXの向上、ということを踏まえて検索されるということを考慮した設計を実現することが出来れば、それは「正しく検索されるサイト」の基礎になると思います。

 

ただ、基本的なSEO要件のどうのこうの、ということも含め、こういうのって生半可でやってもそれは中途半端なものにしかならないとも思っているので一生懸命お勉強しつつ実践を積み重ねていく必要はあるとは思っています。

 

幸いうちの場合は特にここ数年は新卒を中心に、僕なんかよりも全然学習能力の高いだろう優秀なメンバーが集まってくれていますし(吸収速度はめっちゃ早い)、誰でも知ってる超大手サイトのSEOばっかりを何年もやってきたような、僕なんかよりSEOの実践経験のあるメンバーも最近加入しましたし、頑張ればそういうソリューションの実現は可能だと思います。何かもう僕が色々考えて教えていく段階でもなくなってきたなと感じているのでそこは若いメンバー中心でどんどん吸収していかせようと思います。

 

ただし本腰入れてそういうスキルを一定水準まで身につけてプロジェクト回せるようなメンバーが、最低でも3~4名いなければ、こういう方針転換は失敗すると思います。単に誰でもできる一般的なSEO要件を取り入れるだけになると思いますので。それでもそれすら出来てないサイトも多いことを考えると十分価値はあるとは思ってるんですけどね。

 

まあ、「言うは易し」という感じですごく色んなことを学ばなければならないとは思っているのですが、まあ頑張ります。学術的なレベルまでそれを学ぶかどうかは一旦別として、実務レベルで考えたとしても、やらなければどうせ出来ないので。

コンテンツ面での強化

まあさっきの話(難しいんじゃないのという話)と矛盾しそうな話ですが、これはここ最近めっちゃ需要多い部類だと思うんです。まず「価値の高い情報、或いはリンクの集まる情報」というのが求められるコンテンツだとして、しかし世間的にはそれを目指す前にそもそもコンテンツ自体が少ない、とか独自情報をほとんど掲載できていない、とかそういうサイトが大半だと思っています。

(話それるけど個人的には「価値のある情報=リンクの集まるコンテンツ」は嘘だと思っています。リンクの集まるコンテンツでも実質カスみたいな情報は多いですしね。この辺の感覚は「良い商品=話題になって売れる商品」にならないという構図と似たようなものかと思いますが。)

 

まあ何でコンテンツが軽視される傾向にあるかというと「Webマーケティングを強化する」ということを「Webの集客を強化する」側面でしか捉えていない人が多かったり(そうするとサイトと広告は乖離する)、または「一定割合はコンバージョンするし、それ以外は帰ってしまう」という二元論でウェブ集客を捉えていたりするからかなと。

 

顧客育成とか、様々な顧客属性を考慮した上で彼らが必要とするコンテンツを用意しておく、継続的に潜在顧客との検索結果上の接点を確保しておく、というところまではあんまり考えられてはいないと思います。

 

と、話を戻しまして、ということで一旦「レベルの高いコンテンツマーケティング」までとはいかずとも、テキスト情報の充実とか、共用コンテンツの書き換えとか、まずはほとんど作業レベルで出来そうな改善であってもそれに効果があるものは多くありますので。

 

そういう「頭よりも手を使う」部分のコンテンツ制作支援なんていうレベルであれば、比較的低単価、提供者としても非常に低いハードルで提供できるし、その中でもある程度の価値は発揮できるんじゃないかと思っています。

 

うちはもともと常駐ライターが社内に20名くらいいますし、そのうちライティングを専業で経験していたメンバー(ライター歴10年とか20年とかの人とか)や媒体の編集職出身の人も管理者でいたりしますので、これはそれなりに価値あるものとして引き続き提供できそうだなと思っています。

 

クラウドソーシングでの大量生産とかも選択肢として出てくると思いますが、サテライトサイトとかならまだしも実際に企業のサイトに掲載するものとしてはQA業務をきちんと回せるの?というのは継続的な課題になると思います。圧倒的に外注費は安くて良いんですけどね。

インハウス支援(研修・トレーニング)

この辺は大手のSEO支援会社さんとかがやってることだと思います。まあ色んな需要はあるとは思うんですが、最終的には関係各所が全体でSEOに向かって動いてもらえないとボリュームとかスピードって出ないし、まあよくあることとしてコンサルとして色んな提案だけ出しても実質何も実現出来ずに終わる、ということも珍しい話ではないと思うので(経験談)。

 

そういう意味でも関係者とか実務者の方を集めて実際に、インハウスでSEOを行っていくにあたり、何をゴールにするか、KPIの設定、ツールの使い方、SEOの全般的な取り組み方法、コンテンツ、リンク獲得、など色んな方法論を社内にインストールしてもらえるよう支援するような感じでしょうか。なんか最近だけでも数社さんからそんな引き合いを頂いたりしているみたいです。

 

まあ、などなど一般的に考えられそうなのってこのあたりでしょうか。あとは技術的な視点というよりもSEOを運用型広告とかと並列のものとしてマーケティングサイドに事業全体を寄せていく、とかも多そうですね。あとは普通に引き続き撤退も増えていくと思います。

 

またこの市況の中でも尚リンクソリューションに特化して突っ込める会社は数少なくなっていくと思いますが、そこで突っ切れた会社さんは、将来的には逆に事業としては拡大できるくらいの需要が残るとは思いますので、それ出来たら普通にスゴイと思います。

 

まあ、特にそれ以上の結論はないです。

全然関係ないけど

何かこれまでの話と全く関係ないですけど「ヴォラーレってApplivのメディア事業に転換していっていずれSEOやめるの?」的な話を頂くこともちょこちょこあるようですがメンバーの7割くらいはそっちに従事してますし、ようやく最近になって広告も開始してメディア側でまとまった収益化ができてきていますが、現時点では9割くらいの売上をSEO事業で持って来てますのでそもそも簡単に移行なんてできません。

 

あと育成という観点からも、メディア事業単体で組織を回すとなると、人材の総合職的スキルを伸ばすという意味では少し弱くなるとは個人的には思ってるんですよね。顧客中心の個人レベルでの結果主義、厳しい環境の中で叩き上げられた方が強くなりやすいに決まってるし、相対的な個人の弱さみたいなものにも色々気づけると思うので。まあ理不尽な厳しさは要らないと思ってますが。

 

結論から言えば、今後無理な負荷をかけてまでの大幅拡大は予定していませんが、縮小予定はありませんので引き続き頑張りますという感じです。

 

以上、ご確認のほどよろしくお願い致します。


“自然リンクを狙ってSEOの成果を出せる人は普通にスゴイと思う、という話と将来的なSEO事業の向かう先について” への2件のフィードバック

  1. […] ※参考※ ・自然リンクを狙ってSEOの成果を出せる人は普通にスゴイと思う、という話と将来的なSEO事業の向かう先について ・Googleがアルゴリズムを変更する目的とSEOの役割 ・“ホワイ […]

  2. Pseo0 より:

    いつも楽しみにしております。
    現在人工リンクに頼らないSEOを勉強しております。

    1点質問です。
    他社様のサービスになるかとは思いますので、
    答えにくいかとは思うのですが、

    >>Webライダーの松尾さんが手がけている薬剤師のポータルサイトなんかはコンテンツ✕自然リンク✕ソーシャルというSEO

    上記なのですが、
    もちろんコンテンツも自然リンクもソーシャルも素晴らしいとは理解しているのですが、
    現状リクルート様の他サービスからもリンクをもらっており、その効果かなとも思っておりました。上記のリンクを受ける前からも上位表示されていたのでしょうか??

    恥かしながら、上記サイトのタイムラインを全く把握していないため、
    もしご存じであればご教示頂ければ幸いです。

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